完全フカセのAmbassadeur ~ Abu Garcia Ambassadeur 5501SLC ~

Fishbone

2021年11月21日 18:22


Abu Garcia
Ambassadeur S Line Counter 5501LC


Braking system: 4 pin centrifugal
Gear ratio: 5.1:1
Reel handle position: Left
Lighted digital line-counter
2 stainless steel ball bearings
Power Disk drag system
Compact bent handle and star
Synchronized level wind system



久しぶりにカヤックフィッシングタックルを追加しました。そして、これまた久しぶりのAmbassadeur。ABUでは珍しい(?)デジタルラインカウンター付きリールです。


最近、気になっていたPEラインも買ってみました。磯フカセ専用のPEラインです。ラインに張りを持たせナイロンやフロロと同等の沈下特性を持たせたものです。これをカヤックの完全フカセ釣りに使ってみたいと思っていたんです。
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ゴーセン(GOSEN) ライン リミテーション磯 PEサスペンド 150m
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早速、5501SLCに巻いてみました。このPEラインは通常のPEとちがいコア(芯)を中心に編み込まれたラインらしく、磯フカセ用のナイロンサスペンドラインに近い潮馴染みを実現しているのだそう…。ホワイトカラーに濃紺のマーキングは視認性が良さそうです。



リールの話に戻して…。5501SLCのデジタルカウンターはFeetとMeter表示を切り替えられます。旧型5500LCはFeetのみのアナログカウンターでしたから、かなり進化したといえます。しかも左ハンドルの設定がある!(←ここ大事)


画像は旧型5500LC。ULTRA CASTモデルにアナログカウンターを後付けした仕様でした。


旧型5500LCは、他のアンバサダーとのパーツ互換が多いのが利点でしょうか。画像の5500LCはドラグホイール、ハンドルは交換し、自作の可変マグブレーキを搭載しています。


さて、新型5501SLC。デジタルカウンター部分はユーザーフレンドリーな仕様で好感が持てます。電池は自分でカンタンに交換できます。コンビニで買えるCR2032 (3V)コイン電池ってとこも良いですね。コレって大事なことだと思うんですよ。昔買ったダイワIt'sというカウンターリールは、メーカーにリール本体を預けないと電池交換ができない仕様だったんですよね。(自分でできなくはないですが、基本メーカー修理扱いです)




5501SLCをバラしてみました。Ambassadeur S というシリーズは、Abu Garcia ラウンドリールの廉価モデルの位置付けで、旧来のULTRA CASTモデルとは設計が違うようです。少し前の旧モデルとのパーツ互換はほとんどありません。



スプールまわりは同社の非円形リールRevoシリーズに近い構造でしょうか。スプールとシャフトが一体化した非ウルトラキャストです。シャフトベアリングの取り外しはRevoと同じくCリングを外す必要があって少々面倒ですが、コグホイールを外すのと同じ手間と考えれば、シャフトピン止めのベアリング外しよりはだいぶマシですね…。この仕様は個人的には好きです。



いちばん良いと思ったのは、ナント…このリール、アンチリバースがDog式なんです。IAR嫌い(?)の自分としては嬉しい仕様だったり…♫



スプールの円周2ヶ所にデジタルカウンターのセンサー用(と思わしき)パーツが埋め込まれています。コレ…磁石です。もしかしたらマグブレーキとしても機能させられるかもしれません。(じつはマグブレーキとして機能していたりして…w)

遠心力ブレーキのブロックは4点式。ぎゅっと押し込むとロックされてブレーキが無効になる構造です。最近のAbuリールは全部コレなのかな…?

お約束ですが…出荷時の新品はブレーキブロックまでグリスでべっとりですw 釣行前に遠心力ブレーキまわりとレベルワインダーのウォームシャフトのグリスをしっかり落としておきましました。



Ambassadeur S は、フレームは樹脂製…(?)。メカプレートはダイキャスト(鋳造)製です…。なんか不思議な感じはしますが、やっぱりアンバサダーですw


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というわけで実釣投入してみました。まずはラインから。フカセ専用というだけあって、いつものフニャフニャPEとはちがい、ラインに適度な張りがあって使い勝手が良いです。潮流との同調も良いかんじです。50cm間隔の濃紺のマーキングが思いの外、見やすくラインの動きが良くわかります。メンディング操作はナイロンやフロロの方が扱い易いかな…。PEラインであることには違いないので、雑に扱うとロッドティップにラインが絡みます。ナイロンよりは気を使う必要はあります。…といってもフツーに使っているぶんには問題ありません。

5501SLCの方は…慣れ親しんだ5000番ABUです。普通のABUリールですw ライン放出はセンターピンリール…とまではいきませんが、じゅうぶん実用範囲内です。緩潮や潮止まりの時はラインを引き出しながら、仕掛けを送り込む補助操作が必要になりますが、フカセ専用電動リールなども、それは同じなので問題は無いです。それより何よりラインカウンターはやっぱり便利ですね。アタリのあった数値(距離)がわかるというのは、次の仕掛けの流し方や回収ポイントをイメージしやすく安心感があります。

遊漁船の完全フカセ釣りでは、大型の電動リールを使うことが多く、2馬力ボートのアングラーも電動リール、もしくはカウンター付き手巻きリールを使うのが定番とされています。そういう意味では5501SLCをカヤック完全フカセに使うのは、王道なタックルセッティングといえるでしょうね。



4点遠心力ブレーキのおかげか、置き竿の不意のアタリでもバックラッシュすることはありませんでした。この日は22mライン(カウンター読み)でシュッーーーーーン!といつものアタリが集中しました。カウンター読みで20mあたりから(アタリに備えて)意識を集中していれば置き竿でも大丈夫でしょう。


カヤックフカセの定番魚種、真鯛です。



駿足なソーダガツオに勢いよくラインを引き出されても、バックラッシュはありません。さすが4点遠心力ブレーキ。





今回は、5501SLC + フカセ専用PEを使った完全フカセのみの試釣でしたが、本当のねらいは…1本のタックルで、ティップランエギング…そして、カワハギ釣り、完全フカセ釣り、といった特殊な釣りに対応できるマルチパーパスなタックルを目指しています。現在いろいろ模索中です…。なんとなくイメージできてきたんですけどね…。



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