2021年01月09日
伊達なレバーは何のため? ~ PFLUEGER ROCKET No.1355 ~

PFLUEGER ROCKET No.1355
フルーガーロケットNo.1355です。1956年から1958年と…3年に満たない期間に製造されたベイトキャスティングリールです。RocketはNo.1355、1365、1375の3モデルの展開で、サイズは3モデルともにまったく同じ。ABUでいえば5000(より少し大きい)サイズでしょうか。フルーガーのダイレクトリールの中では、やや大型の部類です。1355はダブルハンドル仕様。1365、1375はカウンターバランサー付き大型シングルハンドル。そしてリールフットの形状がちがい、ロッドクランプを取り付けられる仕様です。見た目で判断がつくのはそれくらいで、その他のちがいは不明ですw

1956年当時のフルーガーリールでは、Supreme No.1573が最上位モデルで(販売価格は$35)、Akronが普及モデルとされていました。Rocketはそれらの中間の位置付けだったようです。
Rocketには、ハイエンドモデルSupreme No.1573には無い機能が搭載されていました。" スタードラグ " と “ アンチリバース " 機構です。当時のSupremeにはオプションのCubハンドルドラグしか無く、ドラグやフリースプール機能が搭載されたSupreme No.1576が登場するのはRocketに遅れること3年後の1959年からです。
このクラス(サイズ・仕様)のレベルワインドリールは、シェークスピア・サービス1944(Service 1944)というモデルが元祖だと思われます。フルーガーロケットは、Shakespeare Service 1944をかなり意識して作られています。他メーカーではLangley Whitecap 410あたりが同タイプといえるでしょうか。

Rocket No.1355は一見すると、右サイドカップ上部のレバーがフリースプールレバーのように思えますが…ちがいます。これはアンチリバースの解除レバーで、スプールは完全フリーにはならずハンドルが逆転します。なので、キャスト時は他のダイレクトリールと同じです。

海外のオールドタックルフォーラムを読んでいると、Rocketのキャスト方法は2通りあるらしく…ひとつはアンチリバースを解除したハンドル逆転キャスティング。ふたつ目はアンチリバースは効かせたままドラグを最弱にしてキャストするのだそうです。
何にしても、アンチリバース、ドラグ付きの中型ダイレクトリールRocketはマスキーパイク釣りに重宝されたそうです。製造期間が短いわりには中古品の流通量は多く、ビンテージタックルとしてのレア度は低めかもしれません。

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タグ :Pflueger
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