2020年11月23日
非円形への挑戦 ~ Ocean City No.923 ~
OCEANCITY No.923
MADE IN PHILA.U.S.A
オーシャンシティーのコンベンショナルリールでは珍しい非円形リールです。1951年にファーストモデルNo.922(ナロースプール)、923(ワイドスプール)がリリースされ、1957年のトゥルーテンパー(True Temper)社との経営統合で、その後はトゥルーテンパーブランドで60年代後半まで販売されました。
No.923は、オーシャンシティーのカタログや製品ボックスには“Topsail All Purpose Large Capacity Level Wind Reel” と表記されています。要は大容量ラインキャパのレベワイ付き万能リールということですが… あたまの "Topsail" という表記…。オーシャンシティーでいうところの " Topsail Reel"は、" ティアドロップ型レベルワインドリール " を指すようです。No.922, 923の他にもNo.944, 945というTopsail Reelが存在しました。おそらく他のオーシャンシティー製品と差別化するための名称だったのでしょう。
実際、No.923には1951年当時の海釣用リールとしては斬新といえる要素がありました。まず非円形ボディーであること。そしてレベルワインダー。このレベルワインダーは右サイドパネルのキャップ(ナット)を外すだけで、本体を分解することなく取り外しできます。この簡易分解構造じたいは、シェークスピアのベイトキャスティングリールが元祖で、海釣用リールではPennのレベルワインドリールが初採用しています。オーシャンシティーはそれを改良(コインでまわせる)したかんじです。当時の海釣用リールにレベルワインダー機能は、まだ異端な存在だったのでしょう。ユーザーの好みでレベルワインダーの有無を選択できたわけですね。
キャスティングに関する機能もコンベンショナルリールでは珍しい、キャスト用のメカニカルブレーキが搭載されました。No.923の左プレートにはスプールシャフトエンドキャップとは別に " アンチバックラッシュコントロール " と呼ばれるブレーキノブが付いています。
海釣用コンベンショナルリールに、ケンタッキー系ベイトキャスティングリールの便利機能 (ボディー形状、レベワイ、キャスコン) を搭載した…いわば良いとこどりリールだったのでした♫
釣りキチ三平を再現#18 〜DAIWA 7125HC〜
キャスティングリール普及への変遷 ~ Compac SIERRA IV ~
フィッシュオリムピックのお手本 ~ Shakespeare 1905 DEUCE ~
いにしえのマシンカットデザイン ~ OLYMPIC WAVE STAR No.50 ~
オートサミング機構 ~ OCEAN CITY Far-Kast ~
稲村のLeft Right ~ Roddy 825-RL ~
キャスティングリール普及への変遷 ~ Compac SIERRA IV ~
フィッシュオリムピックのお手本 ~ Shakespeare 1905 DEUCE ~
いにしえのマシンカットデザイン ~ OLYMPIC WAVE STAR No.50 ~
オートサミング機構 ~ OCEAN CITY Far-Kast ~
稲村のLeft Right ~ Roddy 825-RL ~
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